[最大500万円補助]酒類事業者限定の新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)完全ガイド

小規模事業者持続化補助金を活用した小さな会社のブランディング・広告宣伝を行う
ブランディングデザイン事務所 Brand Design TSUMIKI 代表の廣里隆明です。

現在、国では酒類事業者の方に向けて「国内需要の減少」「高齢化」といった課題や、新型コロナウイルスにより顕在化した課題を解決するための取り組み(経営改革・構造転換)をサポートするための補助金事業【新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)】が実施されています。

最大補助額が500万円と、小さな事業者にとっては大きな補助が出ますので、該当する酒類事業者の方はご活用を検討してみてはいかがでしょうか?

今回はこの新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)について分かりやすく解説させていただきます。

目次
新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)とは
対象となる取組み
補助対象となる経費例
申請手続き・受付期間について
採択のポイント
過去の採択事業者
新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)申請サポート受付

新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)とは

ポストコロナに向けた酒類業の経営改革・構造転換を促す取組を支援する制度で、令和3年度補正予算で【8億円】の予算が設けられています。

補助事業の対象者

酒類事業者(製造業者、卸売業者、小売業者)又は酒類事業者を一者以上含むグループで、日本国内に所在する者

補助事業の目的

酒類事業者が直面する国内需要の減少、酒類事業従事者の高齢化といった構造的課題や、新型コロナウイルス感染症拡大 の影響により顕在化した課題への解決に向けて、国内外の新市場を開拓するなどの意欲的な取組を支援することにより、酒類 業のポストコロナに向けた経営改革・構造転換を促すことを目的とする。

補助対象事業

新市場(フロンティア)を開拓するなど、以下の(1)~(4)に該当する取組に対し、補助を行います。

  1. 商品の差別化による新たなニーズの獲得
  2. 販売手法の多様化による新たなニーズの獲得
  3. ICT技術を活用した、製造・流通の高度化・効率化
  4. 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により顕在化した課題への対応

補助対象経費

機械装置・システム構築費、施設整備費、設計・デザイン費等
(注)通常業務に要する費用は補助対象外となります。

補助率

補助対象経費の2分の1

補助金額

《取組(1)~(3)》1件あたり500万円上限、200万円下限
《取組(4)》1件あたり400万円上限、50万円下限

公募期間

2022年1月20日(木)から2022年3月3日(木)17:00まで
郵送の場合、最終日の17:00必着
電子メールの場合、最終日の17:00まで申請可

補助事業実施期間

補助事業期間:交付決定日から令和4年12月末日まで(同日までに支払が完了していること)
※ 補助事業完了後、30日以内に、補助事業の実績報告書を提出する必要あり。

それぞれの詳細については、これからしっかり解説させていただきます↓

対象となる取組み

・新市場(フロンティア)を開拓するなど、以下の(1)~(4)に該当する取組に対し、補助金を交付。

(1)商品の差別化による新たなニーズの獲得

マーケットインの考えを踏まえ、消費者のニーズを掘り起こすとともに、既存商品と差別化された酒類を開発することを目的とした事業
【対象となる取組例】
・ 食品等とのペアリングに特化した商品の開発や、地方自治体等との連携による地方 産品の特性を生かした商品の開発
・ 個人等に対するオーダーメイド商品の開発体制の構築
・ 新たな原材料等を使用することにより、これまでにない特性を持たせた高付加価値商品の開発
・ 「伝統的酒造り」を差別化のポイントとした高付加価値商品の開発

(2)販売手法の多様化による新たなニーズの獲得

販売の場面における新たな訴求力の創出を通じ、消費者の多様なニーズに応えるサービスを提供することを目的とした事業
【対象となる取組例】
・ 商品情報の充実による販売促進(QRコード等を活用した取扱商品のブランドスト ーリーの提供や消費者が求める情報を記載した裏ラベルの活用等)
・ テイスティング等の顧客体験を重視した販売形態の確立
・ データ分析等を用いた、顧客の嗜好に合致した商品の販売手法の導入

(3)ICT技術を活用した、製造・流通の高度化・効率化

これまで専門家の経験等に依拠していた作業にICT技術を活用することによって専門家の技能とICT技術との相乗効果を創出する等、製造・流通の高度化・効率化を図る事業
【対象となる取組例】
・ 製造:AI技術等を活用した品質管理システムの導入
・ 流通:RFIDやAIカメラ等を活用した管理システムの導入

(4)新型コロナウイルス感染症拡大の影響により顕在化した課題への対応

【対象となる取組例】
・ 特定の飲食店に取引が限定されている事業者が新たな販路を開拓するための取組 4
・ 家飲み需要の伸長への対応
・ 共同配送等による物流効率化等を通じた経費の削減

※上記【対象となる取組例】以外の取組であっても、上記(1)から(4)の事業 目的に合致する取組については採択の対象となる可能性があります。
また、以下に該当すると認められる事業は不採択又は交付決定の取消となります。
1 事業の主たる部分を他社へ外注又は委託する事業
2 老朽化に伴う既存の設備の単なる買換え等と判断される事業
3 公的な資金の使途として、社会通念上、不適切であると判断される事業

補助対象となる経費例

機械装置・システム構築費

事業遂行に必要な機械装置・情報システム等の購入、制作、構築、改良又は据付等に支払われる経費。
※1 補助事業で取得する機器等は、本補助事業を実施するに当たって必要な機器等に限り補助対象となります。通常の事業活動等に係る使用は認められません。
※2 ソフトウエアの構築のための外注費(又は委託費)は、機械装置・システム構築費に該当。

広報費 ※上限額:200万円(補助金額上限100万円)

事業遂行に必要な広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展等に支払われる経費。

施設整備費

事業遂行に必要な新たな施設や設備等の購入、建設、改良又は据付に支払われる経費。

設計・デザイン費

事業遂行に必要な試作品等の設計、デザイン、製造、改良、検査又は実験を行うために支払われる経費。

マーケティング調査費

事業遂行に必要なユーザーニーズ調査等を行うための経費及び調査員等に対して支払われる経費。

産業財産権等取得等費

事業に係る特許権、実用新案権、意匠権、商標権等(以下「産業財産権等」という)の取得等に支払われる経費。

謝金 ※上限額:200万円(補助金額上限100万円)

事業遂行に必要な指導・助言等を受けるために依頼した専門家又は委嘱した委員に謝礼として支払われる経費。

申請手続きについて

申請受付期間

令和4年1月20日(木)~令和4年3月3日(木)

  • 郵送の場合、最終日の17:00必着
  • 電子メールの場合、最終日の17:00まで申請可

申請方法

公募申請書(P22表1で定める書類)を郵送・電子メールいずれかの方法で提出。

公募申請書の提出先及び問い合わせ先は、国内における主たる事業実施場所を所轄する国税局となります。

電子メールで提出される場合には、以下の宛先に申請書類の電子データを添付の上、提出。メール到着後、担当者より受信確認のメールを送付します。締切日時までに受信が確認できない場合には事前連絡を行っていたとしても申請を受け付けませんのでご注意ください。また、メールサイズは添付ファイルを含めて10MBを超えないようにしてください。
宛先 :所轄の国税局のメールアドレス(詳細は公募要領参照)
件名 :【申請書類】フロンティア補助金

審査について

提出書類等について、P23表2で定める審査項目に基づき、外部有識者の意見を踏まえつつ、国税庁に組織する審査委員会で審査を実施。審査は非公開で、提出された資料による審査が行われます。

採択結果の通知

審査結果(採択又は不採択)については、後日、国税庁から申請者あてに通知。

採択となった事業者に対しては、別途補助金に関する交付要綱等をお渡ししますので、当 該要綱等に基づき補助金の交付に係る手続を行っていただきます。その際、計上された補 助対象経費については、国税庁からの求めに応じてその内容・信憑性を確認できる書類(見 積書、カタログ、仕様書等)を提出。
※ 採択された場合であっても、予算の都合等により希望金額から減額される場合があります。

新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)採択のポイント

公募要領にて「下記のような取り組みが重要なポイント」と記載されています。ポイントをしっかりと押さえて、採択を目指しましょう。

新規性・先進性

  • 革新的な新製品の開発や新サービスの提供等を行う取組又は先端ICT技術(AIやRFID等)を導入する取組であるか。
  • 既存商品・サービス等に比べて優位性が見込まれるか。
  • 他の酒類事業者のモデルとなる取組であるか。

事業の実現性・妥当性

■現状分析

  • 自らの置かれている環境や現状について認識しているか。
  • 活用しようとする技術等について、その可能性を把握するなど、自らの製品や販売・流通体制等について適切な現状分析がなされているか。

■目標、事業内容の妥当性

  • 本年度に達成すべき目標が明確に示されているか。
  •  事業内容が目的に照らして現実的かつ具体的か。
  • 事業実施における課題、対応、時間軸が明確で、整合性が図られているか。

■必要経費の妥当性

  •  必要経費は、事業内容に照らして妥当か(著しく高額となっていないか)。

■事業実施体制の妥当性

  • 事業を適切に遂行するための経営資源(技術力、経験、ノウハウ、資金調達力、人材等)を有しているか。
  • 財務状況等は、適切な事業遂行に当たって問題ないか。
  • 参画事業者等が存在する場合、役割分担は明確か。

事業の収益性及び持続性

  • 費用対効果(補助金額に対して想定される売上・収益の規模感)は妥当か。
  • 補助事業終了後の事業の自走に向けた計画・ビジョンが明確であり、かつ、その内容が妥当なものであるか。

加点項目

国税庁の政策目標を踏まえた加点

  • 事業者等が経営強化法に基づく経営革新計画、異分野連携新事業分野開拓計画、経 営力向上計画、中小企業地域資源活用促進法に基づく地域産業資源活用事業計画又 は農商工等連携促進法に基づく農商工等連携事業計画のいずれかの認定を受けている場合等には加点。
  • パートナーシップ構築宣言を行っている事業者には加点。

※「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト(https://www.biz-partnership.jp/index.html)において宣言をしている事業者。(応募締切日時点)

過去の採択事業者

国税庁のホームページに令和2年度の酒類業構造転換支援事業費補助金(フロンティア補助金)、第三期採択事業者が掲載されています。

第三期については2021年7月30日(金)〜9月3日(金)までの期間で公募が実施され【72 件の応募】がありました。審査の結果、採択されたのは【32件】の事業者でしたので採択率は約44%でした。具体的にどのような事業内容で採択されたのか、概要も記載されておりますので次回申請の参考にしてみてください。

商品の差別化による新たなニーズの獲得事業(8件)

  • 味覚センサーを用いた、地域産品とのペアリング専門酒の開発(株式会社鈴木酒造店)
  • 耕作放棄地再生プロジェクト-消費者参加のmyワイン造り-(株式会社結城酒店)
  • データドリブン/マーケットインな若年層フォーカスの商品開発(朝日酒造株式会社)
  • 竹国ブランド日本酒開発・製造(イッチク・カルチュアバリュー株式会社)
  • 真庭の発酵食品のペアリングに特化した共同醸造酒の開発製造販売(株式会社辻本店)
  • 多様な酒類の小ロット商品の受注生産の為の設備構築(日新酒類株式会社)
  • 熊本県産米によるワイン酵母仕込みによるワイン樽貯蔵酒(有限会社松下醸造場)
  • 琉球泡盛に新たな魅力を加える、泡盛デザインボトル彫刻事業(南島酒販株式会社)

販売手法の多様化による新たなニーズの獲得事業(5件)

  • 生涯顧客獲得のための思い出深いテイスティング機会の創出(大信州酒造株式会社)
  • QRコードを活用した商品紹介サイトへの誘導による販売促進(株式会社伊勢萬)
  • 試飲体験広場で発見する新しい酒の魅力(オオクラ株式会社)
  • 若年層とインバウンドの需要を見越した「ナイトクラブ×日本酒」の販売促進事業(沢の鶴株式会社)
  • 消費者、生産者、小売業がつながる、つなげる販売体制の構築(有限会社酒の一斗)

ICT技術の活用による製造・流通の高度化・効率化事業(4件)

  • ICT技術導入で短期的に目指す高規格清酒醸造の技術継承(株式会社鈴木酒造店長井蔵)
  • 分析装置で発酵の見える化。効率化・酒質向上・増産体制確立事業(中沢酒造株式会社)
  • Web―EOSシステム導入による受注業務効率化(株式会社マスダ)
  • AIカメラ付き端末機導入による、入荷および検品システムの構築(鹿子酒類卸株式会社)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により顕在化した課題への対応のための事業(15件)

  • 家飲み需要拡大に伴う商品の品質管理設備の導入(寿虎屋酒造株式会社)
  • 急速冷凍技術による生酒の品質維持と超フレッシュな新商品の開発(笹の川酒造株式会社)
  • 南三陸の特徴的な食材とワインとのペアリングセット商品の開発(南三陸ワイナリー株式会社)
  • 日本酒開拓をサポートする日本酒記録購入サービス「サケアイ」(株式会社サケアイ)
  • 日本酒サーバーを利用した季節の地酒日本酒量り売り販売(合資会社長岡屋商店)
  • 小さな酒蔵の経営を圧迫する酒粕の、エコロジカルな有効活用(峰乃白梅酒造株式会社)
  • 個人消費に新たな利用シーンを生む日本酒缶の開発(SakeBottlers株式会社)
  • 専用アプリで角打ちイベントの感染リスクを軽減(東京酒販協同組合連合会)
  • グラウラートラベラー(MobilExSchool合同会社)
  • 名水で醸し出すGI山梨の需要開拓(山梨県酒造協同組合)
  • 酒業界の温度帯物流実現による新しいメニュー提案(株式会社知多善)
  • テイスティングマシーン導入による失敗しない日本酒選び&量り 売りによる販売の多様化(山中酒の店株式会社)
  • 樽ビールの販路確保のための量り売り導入に向けた取り組み(渡邉 夏生)
  • 家飲み需要喚起のための多品種少量生産に向けた設備導入(藤井酒造株式会社)
  • 共同物流における配送管理と効率化事業(有限会社ウィンシステム)

新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)申請サポート受付

Brand Design TSUMIKIでは補助金申請専門の行政書士事務所様と提携しており新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)の申請サポートを実施しております。小さな会社の補助金申請に特化しており、受任数は200件以上、採択率は93%(持続化補助金の場合)という非常に高い実績を誇っております。

  • この補助金について詳細を知りたい
  • 申請できるか相談したい
  • 具体的なサポート内容を教えてほしい

など、ご質問・疑問などがございましたら下記フォームよりお問い合わせください(初回相談料は無料です)。

【新市場開拓支援事業費補助金(フロンティア補助金)のお申し込み・お問い合わせ】

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お客様が納得できていない状況で、強引な契約や売り込みをおこなうことは絶対にありませんので、ご安心ください。


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