大阪に拠点を持つ小さな会社・個人事業主が会社のホームページ制作に活用することができる補助金をご紹介します。
「会社のホームページをつくりたい」と思っても、高額な制作費がネックになって躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか?昔に比べてホームページの制作費も下がってきましたが、それでも、しっかりと集客が見込めるホームページを作ろうと思えば数十万円〜数百万円(ECサイト)の費用が必要となります。
補助金を活用することで
- 制作費150万円のホームページ→自己負担50万円で制作(100万円補助)
- 制作費90万円のホームページ→自己負担30万円で制作(60万円補助)
という風に、制作費の1/2〜2/3(条件によっては3/4)を国が代わりに負担(補助)してくれるため、自己負担の資金をかなり抑えてホームページを制作することが可能です(補助金なので、返済は不要です)。
- ホームページを初めて制作する
- 新規サービス(商品)の宣伝のために新しくホームページを制作
- 古くなったホームページをスマホ表示対応などにリニューアル
- ホームページに決済機能を追加(ECサイト化)
といった用途で補助金を活用することが可能ですので、まだ補助金を活用してホームページを制作された経験がない方は是非ご検討してみてください。
目次
大阪の小さな会社・個人事業主が使える“補助金”とは
>国(または自治体)が制作経費の一部を補助してくれる制度(返済不要)
>経費の全額が補助されるのではなく、一部だけ(1/2〜2/3となることが多い)
>補助金の申請ができる期間は決まっている
>国に事業計画などの書類を提出して事前審査に合格する必要がある
>補助金は基本的に後払い(事業終了後)
小規模事業者持続化補助金(補助額50〜200万円)
IT導入補助金(補助額 最大450万円)
大阪の自治体が実施しているホームページ補助金
>吹田市
>守口市
>忠岡町
まとめ
大阪の小さな会社・個人事業主が使える“補助金”とは
補助金を活用されたことのない方に向けて、先ずは補助金について簡単にご説明させていただきます。補助金の特徴としては
- 国(または自治体)が経費の一部を補助してくれる制度(返済不要)
- 経費の全額が補助されるのではなく、一部だけ(1/2〜2/3となることが多い)
- 補助金の申請ができる期間は決まっている
- 国に事業計画などの書類を提出して事前審査に合格する必要がある
- 補助金は基本的に後払い(事業終了後)
といったものがあります。
国(または自治体)が制作経費の一部を補助してくれる制度(返済不要)
補助金は経営資源の限られる小さな会社をサポートするために、国や地方自治体が販路開拓(宣伝広告)などにかかった経費の一部を補助してくれるものです。あまり知られていませんが、小さな会社・個人事業主に向けた補助事業も毎年実施されており、年間で何万もの会社が補助金を受け取って事業を実施しています。
ただ、補助金に関する認知度もまだまだ低いため「ホームページを作ったあとに、補助金のことを知った!」という方も少なくありません(既に制作したものに関しては補助金の対象外)。「補助金を知っている人は何度も補助金をもらっているし、知らない人は一度ももらったことがない」というのが補助金の恐ろしいところです。
経費の全額が補助されるのではなく、一部だけ(1/2〜2/3となることが多い)
補助金はあくまで「費用の一部を補助」してくれるもので、全額を補助するというものではありません。経費の1/2〜2/3が補助されるものが多く、一部は自己負担で補う必要があります。
(例)補助率が2/3の場合:90万円でホームページを制作→30万円は自己負担(60万円が補助)
補助金の申請ができる期間は決まっている
補助金はいつでも申請できるものではなく、あらかじめ公募期間が決まっています(0月00日まで受付 など)。この期間を1日でも過ぎてしまうと申請ができなくなりますので、こまめに情報をチェックする必要があります。
国に事業計画などの書類を提出して事前審査に合格する必要がある
補助金は国の税金を活用して実施されるため、不特定多数の会社に無条件で支給することはできません。各補助金にはあらかじめ予算が割り振られているので、その予算内で、できるだけ売上の増加が見込める事業(会社)に対して支給する、というのが補助金の大前提です。
そのため、補助金を申請する際に「事業計画書」を提出するのが一般的で、その書類を元に国が審査を実施。「この事業計画であれば会社の売上がアップする」と判断された会社が補助事業対象者として補助金の支給対象となります(採択率は50〜70%前後が多い)。
(例)採択率が50%の場合、100社が応募しても50社しか採択されない
提出する事業計画書で「採択・不採択」が判断されるため、「いかにクオリティの高い事業計画を作成できるのか」が補助事業採択の大きなポイントとなります。
補助金は基本的に後払い(事業終了後)
補助金は「後払い」で支給されることがほとんどです。そのため、一時的ではありますが補助事業にかかった費用を全て自己負担で精算する必要があります(事業終了後1〜2ヶ月程度で振り込まれることが多いです)。
小規模事業者持続化補助金(補助額50〜200万円)
小さな会社・個人事業主の販路開拓(宣伝広告)を支援する補助金として有名なのが「小規模事業者持続化補助金」です。弊社でも約83%のお客様に対してこの補助金を活用したホームページ制作を実施しております。申請の必須条件は「小規模事業者」であることで、これに該当すれば基本的には申請が可能です。
補助金名称 | 小規模事業者持続化補助金 |
補助対象者 | 従業員5〜20名以下の会社・個人事業主 |
補助額 | 50万円〜最大200万円 |
補助率 | 2/3〜3/4 |
補助対象経費 | ホームページ制作・リニューアル、カタログ・チラシ制作、動画制作、看板制作 など |
平均採択率 | 50%〜70%程度 |
補助対象者
下記に該当する法人、個人事業、特定非営利活動法人が対象となっています。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
※常時使用する従業員には、会社役員や個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者は含みません。
もちろん従業員0人の個人事業主の方でも対象です。起業されたばかりの方や少人数で事業を実施されている方であればほぼ全ての方が申請可能です。
持続化補助金の補助対象とならない方
残念ながら、下記に該当する方は補助対象外となります。
- 申請時点で開業していない創業予定者
- 医師
- 歯科医師
- 助産師
- 系統出荷による収入のみである個人農業者(個人の林業・水産業者についても同様)
- 協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
- 一般社団法人
- 医療法人
- 学校法人 など
補助額
50万円〜最大200万円
補助率
2/3(一部条件に合致する企業は3/4)
補助対象となる経費
- 商品販売のためのホームページ作成や更新 ※1
- 商品販売のための動画作成
- チラシ・カタログの外注や発送
- 新聞・雑誌等への商品・サービスの広告
- 看板作成・設置
- 郵送によるDMの発送
※2022年度よりホームページ制作費は、補助金交付申請額の1/4が上限となりました(例:補助額50万円のうち、12.5万円までが補助金交付の対象。また、ホームページ作成のみでの申請はできません(チラシ制作などと合わせて実施)。
申請方法・注意点
持続化補助金の交付対象となるには「事前審査」に合格する必要があります。申請の際にA4サイズ5枚程度の事業計画書を記入して提出し、その事業計画書をもとに国の審査が実施され、「この事業計画であれば売上の増加が見込める」と判断された企業が採択・補助金の交付対象者となることができます。
当然「費用を抑えてホームページをつくりたい」といった事業計画書を提出しても不採択となってしまいますので「ホームページをつくることで、どのように売上の増加が見込めるのか」「なぜホームページが必要なのか」をしっかり事業計画書に落とし込む必要があります。
普段から事業計画書の作成などに慣れている方であれば、それほど書類作成も難しくありませんが、初めての方にはハードルが少し高いかもしれません。そのような方には弊社で「持続化補助金の申請サポート」なども実施しておりますので、お問合せください。
IT導入補助金(補助額 最大450万円)
小規模事業者持続化補助金と同じく人気が高いのが「IT導入補助金」です。持続化補助金は販路拡大が中心の補助金ですが、このIT導入補助金は「ITツールを導入することで業務を効率化」することで売上アップをサポートする補助金になります。ホームページも補助対象ですが、条件として「ECサイト(決済機能付)」「オンライン予約」などのツールを導入したホームページである必要があります。一般的なホームページ制作では申請できませんのでご注意ください。
補助金名称 | IT導入補助金 |
補助対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
補助額 | 30万円〜最大450万円 |
補助率 | 1/2〜2/3(一部 3/4) |
補助対象経費 | ECサイト制作、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト、ソフトウェア購入費、クラウド利用料、 など |
平均採択率 | 50%〜60%程度 |
補助対象者
従業員50人〜300人(一部業種は900人)の中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)から、従業員20人以下の小規模事業者(個人事業主も含む)まで、幅広い業種が補助対象となっています。
補助額
申請枠によって異なりますが、150万円〜最大450万円が補助されます。
補助率
補助率は申請枠ごとに1/2〜3/4以内となっています(一部条件は3/4)
補助対象の経費
決済機能付きホームページ(ECサイト)、オンライン予約機能付きホームページ、顧客管理システムができるホームページ など、ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)は左記に加えハードウェア購入費が対象となっています。
申請方法・注意点
「決済機能付きのホームページ(ECサイト)が欲しい」「オンライン予約システムを導入したい」「ホームページで顧客管理も一緒にしたい」という方は、このIT導入補助金は必ず活用した方がいいでしょう。
逆に「一般的なホームページを制作したい」という方は補助対象外となってしまいますので、IT導入補助金を申請することができないので注意が必要です。
大阪の自治体が実施しているホームページ補助金
大阪でも一部の自治体でホームページ制作をサポートする補助事業を実施しています。予算や補助額は国のものと比べると少なくなってしまいますが、申請が簡単であることが多いため、該当する自治体に拠点がある会社の方は申請を検討してみてはいかがでしょうか?
吹田市(補助上限20万円)
吹田市では市内の中小企業者が販路開拓等を行うために、市の登録作成事業者に委託し、ホームページの新規作成・改修又は自社PR動画の作成を行った場合に、委託に要した経費の一部を補助しています。この補助金を使用する場合、吹田市が認定した「ホームページ等作成作成登録事業者」がホームページ制作をおこなう必要がありますのでご注意ください。
補助金名称 | 中小企業ホームページ等作成事業補助金 |
補助対象者 | 吹田市内に主たる事業所を有する中小企業者 |
補助対象事業 |
|
補助額 |
|
補助率 | 1/2以内 |
※高機能ホームページとは、吹田市が定める以下の必達項目の機能を全て搭載し、かつ任意項目の中から2つ以上の機能を搭載したホームページの事を指します。
【必須項目】スマートフォン対応を行っている、A4プリントした際に10ページ以上のページ数がある、問い合わせフォームの搭載
【任意項目】採用フォームの搭載、見積フォームの搭載、ホームページ内に動画の挿入、SEO対策を行っている、外部SNSサイトから自社ホームページへのアクセスの誘導を行っている、ECサイトを活用しており、かつ自社ホームページからECサイトへのアクセスの誘導を行っている、障がい者や高齢者に配慮したホームページとなっている
●吹田市「中小企業ホームページ等作成事業補助金」ホームページ
守口市(補助上限15万円)
守口市では市内の事業者に対して、自社ホームページの新規開設又は改修する費用をサポートする「ホームページ開設又は改修事業」を実施しています。
残念なことに業種が限定されており、対象となるのは鉱業、採石業、砂利採取業、建設業又は製造業を継続して1年以上営んでいる中小工業者のみです。
補助金名称 | ホームページ開設又は改修事業 |
補助対象者 | 市内に事業所を有し、かつ、市内で鉱業、採石業、砂利採取業、建設業又は製造業を継続して1年以上営んでいる中小工業者 |
補助対象事業 |
|
補助額 | 15万円 |
補助率 | 1/2以内 |
忠岡町(補助上限5万円)
大阪府泉北郡にある“日本一小さな町”である忠岡町(ただおかちょう)でも、中小事業者支援施策の一環として、地域特性や資源を活かした産業の育成を図るため、インターネットを活用した地場産品や新商品の販路拡大に向けた支援を行っています。
補助金名称 | インターネットを活用した中小企業販路開拓支援 |
補助対象者 | 忠岡町内に事業所及び活動拠点(本社等)を有する法人、個人事業主、産業関連団体 |
補助対象事業 | 自社商品のPR・販路拡大等を目的とした新規ホームページの作成または既に開設しているホームページの変更のための外部委託に要する経費 |
補助額 | 5万円 |
補助率 | 1/2以内 |
■忠岡町「インターネットを活用した中小企業販路開拓支援」ホームページ
補助金に関するよくある質問
Q.補助金は返済しなくても大丈夫ですか?
A.はい、受給した補助金の返済は【不要】です。
Q.国が実施している補助事業と、地方自治体が実施している補助事業の違いは何ですか?
国が実施している補助事業の特徴としては【補助額が多い】【審査が厳しい】【補助金が振り込まれるまで時間がかかる】といったものがあります。
地方自治体が実施している補助金は【一定の条件を満たすHPを制作すれば、補助金を支給】というものが多いので、その条件さえクリアできれば大丈夫です。補助額は10万〜20万円と多くはありませんが、比較的審査が簡単なのが特徴です。また、補助事業を実施している自治体に拠点がある会社でなければ申請することが難しいことも、大きなデメリットとなります。
他の補助金と併用はできますか?
補助金は基本的に併用できません。ただし「異なる事業」であれば併用できる場合もございます。(例)「A」という事業を実施するために補助金でホームページを作成したが、新しく「B」のサービスも開始することになったので、決済機能付きのHPを違う補助金で作成する、など
まとめ
今回は大阪に拠点を置く会社がホームページ制作で活用できる補助金についてお伝えさせていただきました。補助額も少額〜高額なものまで様々な補助金がありますので、事業規模に合った補助金を選んで申請・ご活用をご検討ください。
また、Brand Design TSUMIKIでは補助金の申請〜制作までワンストップで実施できる補助金申請サービスも実施しております。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
【投稿者プロフィール】小さな会社に特化した大阪府の集客デザイナー。グラフィックデザイナー歴17年。独立して7年で約180社の広告宣伝・ブランディングに携わる。ブログとYouTubeを活用した広告費0円のネット集客が得意で、自社HPの閲覧数は50,000PV/月(一般的なHPは1,000PV程度/月)。小規模事業者持続化補助金を活用した制作実績40社以上、申請サポート実績は200社を超えている。