小規模事業者持続化補助金を活用した小さな会社のブランディング・広告宣伝を行うブランディングデザイン事務所 Brand Design TSUMIKI 代表の廣里隆明です。
従業員20人以下の小さな会社が、自社の販路開拓(ホームページ・チラシ・ロゴマーク・動画・パンフレット制作など)に活用できる人気の補助金【小規模事業者持続化補助金】の特別枠が2021年度も創設され、3月から受付を開始されることがアナウンスされました。
新しい特別枠の名称は【小規模事業者持続化補助金 低感染リスク型ビジネス枠】。
今回はこの低感染リスク型ビジネス枠について、初めて申請を検討されている方に向けて分かりやすく丁寧に解説いたします。
目次
1.低感染リスク型ビジネス枠の概要
2.小規模事業者持続化補助金と低感染リスク型ビジネス枠の違い
3.低感染リスク型ビジネス枠の補助対象者
4.低感染リスク型ビジネス枠の補助対象経費
5.低感染リスク型ビジネス枠の実施スケジュール
6.低感染リスク型ビジネス枠で実際に採択された事業
7.補助金申請〜補助金の入金まで
8.低感染リスク型ビジネス枠は「電子申請のみ受付」
9.低感染リスク型ビジネス枠の採択率はどうなる?
10.低感染リスク型ビジネス枠を活用した広告宣伝・ブランディング
11.低感染リスク型ビジネス枠の補助金のご活用を検討のあなたへ
12.【財務省・経産省 認定支援機関】の資格を持つ補助金申請の専門家による申請サポートも可能
13.低感染リスク型ビジネス枠に関するご相談・お問い合わせ
1.低感染リスク型ビジネス枠の概要
「低感染リスク型ビジネス枠」は、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等を検討している小規模事業者を支援するために2021年度から実施されている補助事業です。
補助金の活用イメージとして
- 新たにオンラインショップを開設して商品・サービスを販売
- 顧客との面談回数を減らすために受注内容や進捗状況を顧客と共有できるシステムを開発、導入
- 旅館業が宿泊者のみに提供していた料理をテイクアウト可能にするための商品を開発
- 飲食業の事業者が、大部屋を個室にするための間仕切りの設置を行い、予約制とするシステムを導入
という風に「事業を通してコロナに感染するリスクを軽減するための取り組み」に対して、この低感染リスク型ビジネス枠の補助金を活用することができます(※上記はあくまで一例です。他にも様々な取組みが対象になります)。
これまでの販路開拓に関する取組をさらに発展させ、感染拡大防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行う小規模事業者を支援することが補助事業の目的となります。
低感染リスク型ビジネス枠(補助上限100万円)と同じような制度に「小規模事業者持続化補助金(補助上限50万円)」という補助金がありますが、こちらは
- ホームページの新規作成・リニューアル
- 折込チラシの制作・ポスティング
- 店舗看板やポスターの作成
- 事業のブランディング
- 動画を活用した広告宣伝
など、事業拡大に必要な宣伝広告費の補助が中心となった制度となります。
一般的な企業ホームページの作成だけでは、低感染リスク型ビジネス枠に申請することはできませんので注意が必要です。※小規模事業者持続化補助金については下記ページで詳しく解説しています↓。
2.小規模事業者持続化補助金と低感染リスク型ビジネス枠の違い
「小規模事業者持続化補助金」と「低感染リスク型ビジネス枠」に違いは下記の通りです。
- | 小規模事業者持続化補助金 | 低感染リスク型ビジネス枠 |
補助上限 | 50万円 | 100万円 |
補助率 | 2/3 | 3/4 |
補助対象事業 | 売上拡大・地道な販路開拓に係る経費が対象 |
|
対象経費 | 交付決定後に発生した経費のみが対象 | 2021年1月8日以降に発生した経費について遡及が可能 |
感染予防費 | 補助なし | 原則、補助金総額の1/4 |
申請方法 | 電子申請 (Jグランツ)・書類郵送 | 電子申請(Jグランツ)のみ |
公募期間 | 約4ヶ月ごと | 約2ヶ月ごと |
補助額の違い
- 小規模事業者持続化補助金の補助上限額:50万円
- 低感染リスク型ビジネス枠の補助上限額:100万円
小規模事業者持続化補助金の【一般型】の補助額が【最大50万円】なのに対し、【低感染リスク型ビジネス枠】の場合は補助上限が【100万円】までアップしています。
また、補助対象経費のうち1/4を「感染防止対策費(消毒液購入費、換気設備導入費等)」として補助してもらうことも可能です(任意)。
補助率の違い
- 小規模事業者持続化補助金の補助率:総経費の2/3
- 低感染リスク型ビジネス枠の補助率:総経費の3/4
仮にホームページ制作に70万円の経費がかかった場合、一般型の場合は46万円しか補助(24万円は自己負担)してもらえませんが、低感染リスク型ビジネス枠の場合は52万円を補助(18万円が自己負担)してもらえることになります。
補助対象経費の違い
- 小規模事業者持続化補助金:店舗の改装、チラシの作成、広告掲載など
- 低感染リスク型ビジネス枠:オンライン化の為のツール・システムの導入、ECサイト構築費など
2020年度の「コロナ特別対応型」と同じように、単なるホームページ制作では補助対象とならず、「オンラインツール」や「オンラインシステム」「ECサイトの新規作成」といった人との接触を減らすためツールを導入したホームページ制作という条件が想定されています。
ECサイトなどの取り組みがない「一般的な企業サイト」の制作費は低感染リスク型ビジネス枠の補助対象となりませんのでご注意ください。
3.低感染リスク型ビジネス枠の補助対象者
下記に該当する小規模事業者と要件を満たす特定非営利活動法人が対象となります。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
業種については、あなたが営む事業の内容と実態から判断されます。
商業・サービス業
他者から仕入れた商品を販売する(=他者が生産したモノに付加価値をつけることなく、そのまま販売する)事業、在庫性・代替性のない価値(=個人の技能をその場で提供する等の流通性がない価値)を提供する事業。自身で生産、捕獲・採取した農水産物を販売するのは「商業・ サービス業」ではなく「製造業その他」です。
宿泊業・娯楽業
宿泊を提供する事業(その場所で飲食・催事等のサービスを併せて提供する事業を含む)、映画、演劇その他の興行および娯楽を提供する事業、ならびにこれに附帯するサービスを提供する事業。
製造業
自者で流通性のあるモノ(ソフトウェアのような無形の商品や無形の価値を含む)を生産する事業、他者が生産したモノに加工を施したりするなどして、更なる価値を付与する事業(在庫性のある商品 を製造する事業)。
※上記の定義に当てはめることが難しい事業(建設業、運送業等)は、「製造業その他」の従業員基準を用いてください。
常時使用する従業員の範囲の考え方
低感染リスク型ビジネス枠では、以下に該当する人は「常時使用する従業員数」に含まれません。
- 会社役員(従業員との兼務役員は「常時使用する従業員」に含まれます)
- 個人事業主本人および同居の親族従業員
- (申請時点で)育児休業中・介護休業中・傷病休業中または休職中の社員
- パートタイム労働者等、日々雇い入れられる者、2か月以内の期間を定めて雇用される者、または季節的業務に4か月以内の期間を定めて雇用される者
- 所定労働時間が同一の事業所に雇用される「通常の従業員」の所定労働時間に比べて短い者
4.低感染リスク型ビジネス枠の補助対象経費
低感染リスク型ビジネス枠の補助対象となる経費は大きく分けて以下の通りです。
機械装置等費 | 製造装置や移動販売車両、ITツールの購入等 |
広報費 | 新サービスを紹介するチラシやネット広告の作成・配布 |
展示会等出展費 | 展示会・商談会の出展料等(オンライン開催のものに限る) |
開発費 | 新商品・システムの試作開発費等(販売商品の原材料費は対象外) |
資料購入費 | 補助事業に関連する資料・図書等 |
雑役務費 | 補助事業のために雇用したアルバイト・派遣社員費用 |
借料 | 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの) |
専門家謝金 | 指導を受けた専門家への謝金 |
設備処分費 | 新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等 |
委託費・外注費 | 店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須) |
感染防止対策費 | 業種別ガイドラインに基づく感染防止対策(アクリル板設置等) |
5.低感染リスク型ビジネス枠の実施スケジュール
申請受付締切日時:2021年5月12日(水) 採択結果の発表:2021年7月2日(金) |
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申請受付締切日時:2021年7月7日(水) 採択結果の発表:2021年9月1日(水) |
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申請受付締切日時:2021年9月8日(水) 採択結果の発表:2021年11月頃? |
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第4回受付締切分 | 申請受付締切日時:2021年11月10日(水) 採択結果の発表:2022年1月頃? |
第5回受付締切分 | 申請受付締切日時:2022年1月12日(水) 採択結果の発表:2022年3月頃? |
第6回受付締切分 | 申請受付締切日時:2022年3月9日(水) 採択結果の発表:2022年5月頃? |
補助事業の公募締め切りは2ヶ月ごとに設けられており、締切から採択結果発表まで約2ヶ月となっています。補助事業に応募して、すぐに事業を実施できる訳ではないので注意してください。
また、第6回受付締切分以降の実施は2021年10月現在アナウンスされておりませんので、6回の受付を持って低感染リスク型ビジネス枠の事業は終了という可能性が高いです(または、別の補助金を創設して実施)。
この補助金の活用を少しでも検討されているようでしたら、早いうちに申請されることをオススメいたします。
6.低感染リスク型ビジネス枠で実際に採択された事業
低感染リスク型ビジネス枠を申請して実際に採択された補助事業の一部を下記に記載いたします。補助金を活用した事業計画の参考にしてみてください。
- オンライン英会話レッスン講座新設のためのウェブサイト構築
- 店内商品をネットで販売するためのECサイトを新規作成
- キッチンカーを導入して、地元食材を使ったカレーのテイクアウト販売を始める
- 地場野菜・銘菓が購入できる看板型自動販売機による非対面販売事業
- インターネットによる商品の販売と配信型の料理教室
- 無観客イベントが可能なオンライン配信サイト構築
- 自社専用ECサイト活用によるネット販売への本格的事業転換
- ECサイト制作による自家製みそラーメンセットの販売促進
- セルフエステ&Webカウンセリング&ECサイト導入店
- ECサイトを活用し、ホームページを開設する事によって販路拡大
- オンライン占いとサブスクリプション鑑定
- ホームページ制作による非対面販売強化・リメイク商品の販売強化
- ECサイトの改修とSEOライティングで対面販売のオンライン化
- インターネット・ECサイトによる自社ブランド商品の販売事業
- 自社ECサイト構築による自然食品・無添加食品の販売促進
- 自社ブランド製品開発と専用WEBサイト構築による売上増強事業
記載されたのは実際に採択された補助事業のごく一部です。「このような事業計画でも申請できるのか?」など疑問点・ご質問などありましたら、ページ下にあるお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
7.補助金申請〜補助金の入金まで
補助金の申請から入金までの流れは、下記の通りです(赤文字の部分をあなたが行うことになります)。
- 補助金申請の事業計画書の作成・必要書類の準備
- 補助金事務局に必要書類の提出(電子申請)
- 事業計画書の審査(約2ヶ月)
- 補助事業採択者の発表
- 提出した事業計画書に沿って補助事業の実施(約7ヶ月)
- 補助事業の実績(完成)報告書類の提出
- 実施事業の審査
- 補助金の入金
申請〜事業完了まで約10ヶ月となります。
8.低感染リスク型ビジネス枠は「電子申請のみ受付」
今回から、小規模事業者持続化補助金の特別枠「低感染リスク型ビジネス枠」は電子申請のみの受付となっています(一般型は引き続き書類郵送でも受付)。
ここで注意していただきたいのが、電子申請で応募するために「GビズIDプライム」というアカウントを作成する必要があり、このアカウントの申請から発行まで2〜3週間の時間が必要なこと。
低感染リスク型ビジネス枠の申請期限ギリギリになって「GビズIDプライムのアカウントを取得していない」という事になってしまうと、アカウントの取得が間に合わず補助金に申請できないという事になってしまいますので、この補助金の申請を検討されている場合は早い段階でアカウントを取得するようにしてください。
「GビズIDプライム」のアカウント取得方法については、下記の動画で解説しています。
9.低感染リスク型ビジネス枠の採択率はどうなる?
2020年度に実施された補助上限100万円の(小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型)は
- 第1回受付締切の採択率:82%
- 第2回受付締切の採択率:81%
- 第3回受付締切の採択率:34%
- 第4回受付締切の採択率:29%
という風に、回を重ねるごとに採択率が低下し特に第3回・第4回は30%前後の非常に厳しい採択率となりました(補助額が増額されて申請者が激増したことが原因)。
補助金の内容自体は(コロナ特別対応型)とほとんど変わらないので、同じように(低感染リスク型ビジネス枠)にも多くの申請が予想されます。ただ、
- 2020年度に比べて特別枠の予算が1.4倍に増額(2,300億円)
- 補助額が100万〜6,000万円の2021年度の超大型補助金(事業再構築補助金/予算1兆円)が同時期に実施
されることもあり、採択率は低くても50%前後は維持されるのではないかと予測しています。
※2021年9月追記↓
【低感染リスク型ビジネス枠】第1回・第2回の採択率が発表されました
- 第1回締切分の採択率:45%(応募件数は7,800件、採択数3,500件)
- 第2回締切分の採択率:52.5%(応募件数は10,205件、採択数5,300件)
と、予想通り50%前後の採択率になっています。
10.低感染リスク型ビジネス枠を活用した広告宣伝・ブランディング
Brand Design TSUMIKIではこれまでに40社以上の事業者様に対し、小規模事業者持続化補助金(特別枠を含む)を活用した広告宣伝・ブランディング・補助金の申請サポートを実施させていただきました。
具体的には
- ブランディングについてのコンサルティング。ホームページ作成(士業様)
- ホームページ・リーフレットを作成し、新商品の告知。新規顧客の獲得ののぼり制作。看板のリニューアル(飲食店様)
- サービス認知のためのリーフレットを制作し、商圏に集中的にポスティング。動画を活用したプロモーション。ホームページ改修(整体院様)
- ブランディングのコンサルティング。外国人向けのウェブサイトを作成し誘客。リーフレット制作。(ギャラリー運営者様)
- 新サービス告知のためのチラシ制作・印刷・配布(サービス業)
- 外国人向け新規サービスの取り組み。ホームページ制作。リーフレット制作。プロモーション動画(整骨院様)
- 集客に関するコンサルティング。リーフレットの制作。ホームページの制作
いずれのお客様も、実制作をはじめ補助金の申請・採択も問題なくおこなわれました。また、提携している行政書士事務所様(補助金専門/経産省認定支援機関)と共同で、補助金申請の作成から事業プランの構築・ホームページなどの販促物の作成までワンストップでサポートさせていただくことも可能です。
11.低感染リスク型ビジネス枠の補助金のご活用を検討のあなたへ
小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)を活用して、会社の集客力・ブランド力の向上をご検討されている方は是非一度、Brand Design TSUMIKIにお問い合わせください。
- こんな事業・サービスでも補助金を使えるのか知りたい
- 申請対象になるか、詳しく話を聞きたい
- 申請の手続きや流れについて詳しく聞きたい
- ホームページやチラシを制作したいが、この補助金が使えるのか
- 補助金の活用方法(アイディア)が欲しい
など、ご検討中の方は色んな悩みがあると思います。
初めて小規模事業者持続化補助金を申請されるお客様につきましては、私がしっかりとアドバイスをさせていただきます。
12.【財務省・経産省 認定支援機関】の資格を持つ補助金申請の専門家による申請サポートも可能
小規模事業者持続化補助金の申請を考えられている方から多いご相談が
- 自分で経営計画書を作成しても採択される自信がない
- 経営計画書を書いたり構成を考えるのが苦手
- 経営計画書を作成する時間がない
というものです。
Brand Design TSUMIKI ではこのような方を対象に
業務提携している行政書士事務所様【補助金申請の専門家(採択実績94.2%)】をご紹介させていただき
【経営計画書の作成→採択後の書類サポート→各種広告宣伝の制作→事業完了後の入金確認】までを
ワンストップで行う小規模事業者持続化補助金の申請サポートサービスを行なっております。
また、こちらの行政書士事務所様は【財務省・経産省 認定支援機関】として認められております。
- 専門家の方に依頼して採択率を上げたい
- 様々な業者とやりとりするのが面倒臭い
- 補助金のことはプロの方にお任せして自分は事業に集中していたい
という方に最適なサービスとなっておりますので、申請をご検討されている方は
こちらのサポートも合わせてご検討いただければと思います。
13.低感染リスク型ビジネス枠に関するご相談・お問い合わせ
小規模事業者持続化補助金についての無料相談・お問い合わせは下記のフォームから行なっております。
ご相談いただいた方に必要以上に補助金の活用を促したり、強引な営業は一切おこないませんので安心してお問い合わせください。
【投稿者プロフィール】小さな会社に特化した大阪府の集客デザイナー。グラフィックデザイナー歴17年。独立して7年で約180社の広告宣伝・ブランディングに携わる。ブログとYouTubeを活用した広告費0円のネット集客が得意で、自社HPの閲覧数は50,000PV/月(一般的なHPは1,000PV程度/月)。小規模事業者持続化補助金を活用した制作実績40社以上、申請サポート実績は200社を超えている。