2023年度も引き続き小規模事業者持続化補助金の公募が実施されることが決まりました。補助額は50万円〜最大250万円となっており、広告宣伝だけでなく店舗改装や新メニューの導入といった用途にも活用できるようになりました。
今回は2023年3月3日に中小企業庁から発表された資料をもとに、本年度の持続化補助金の特徴を解説するほか、公募スケジュールの詳細も記載しております。
目次
小規模事業者持続化補助金とは
2023年度 小規模事業者持続化補助金のポイントは「賃上げ」「インボイス対応」
補助額は最大250万円・補助率は2/3(または3/4)
補助対象となる経費例
補助金の公募は2023年3月10日〜スタート
補助金のよくある質問
補助金の申請サポート・ご相談
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金は、従業員20名以下の会社(商業・サービス業[宿泊業・娯楽業除く]は5人以下)、または個人事業主の販路開拓を支援することを目的に実施されている国の補助事業で、2014年度から定期的に実施されています。申請手続きが他の補助金に比べて簡単(それでも大変ですが…)で、チラシやカタログ、ホームページなどの販路開拓・設備投資に活用できるなど汎用性が高いため人気で、毎回6000社〜10000社が補助金を受け取っています。
補助金なので「申請すれば必ずもらえる」という訳ではなく、事業計画書(A4用紙で5枚〜8枚程度)を提出して、それを元に審査・補助金の交付が決定されます。
- 平均的な採択率は60%前後
- 個人事業主・従業員20名以下の小さな会社であれば申請可能(売上は問わず)
- 販路開拓のための広告宣伝や設備投資に活用できる
- 通常枠(50万円補助)は誰でも申請可・特別枠(200万円補助)は一定の条件を満たすと申請可
といった特徴があります。
2023年度 小規模事業者持続化補助金のポイントは「賃上げ」「インボイス対応」
2023年3月に経済産業省HPに掲載されたチラシがこちらになります。
「生産性向上に取り組む皆様へ」というタイトルで各補助金の案内がされており、その中に持続化補助金「最大250万円の販路開拓など補助」という風に記載されています。
チラシの裏面には、持続化補助金に関するさらに詳細な内容が記載されています。補助金のポイントも記載されており
- 小規模事業者が経営計画を作成して取り組む販路開拓等を支援します。特に赤字など業況が厳しい中でも、賃上げや事業規模の拡大に取り組む事業者等を引き続き支援します。
- 免税事業者からインボイス発行事業者に転換する事業者に対し、全ての申請枠で補助上限を一律に引き上げて支援します。
となっております。これらの文章から分かるように、本年度の持続化補助金は「賃上げ」「インボイス発行事業者」を特に重視しているのが分かります。
補助額は最大250万円・補助率は2/3(または3/4)
今年度も複数の申請枠が設けられており、各枠の補助額と補助率は下記になります。
類型 | 通常枠 | 賃金引き上げ枠 | 創業枠・後継者支援枠・創業枠 |
補助率 | 2/3 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 2/3 |
補助上限 | 50万円 | 200万円 | 200万円 |
インボイス特例 | インボイス発行事業者は上記金額に一律で50万円を上乗せ |
さらに「インボイス特例」として、インボイス発行事業者に転換する事業者は補助上限額を一律50万円上乗せとなり、通常枠では補助率が50万円→100万円に、その他2つの枠では200万円→最大の250万円まで増額されます。
補助対象となる経費例
- 宣伝広告
- 広告掲載
- 展示会出店費用
- 店舗改装
などが想定されています。具体的には今まで通り宣伝広告費(HP、チラシ、カタログなどの作成)はもちろん
- (例1)古民家をカフェとして営業するため、厨房を増設。加えて、地元飲食店とのコラボ メニュー開発や、地域住民の協力を得て様々なイベントをカフェで開催。
- (例2)蕎麦屋が地元特産のかき揚げをセットメニューに追加するため、高性能フライヤーを 入。新規顧客の増加、顧客単価アップを目的として地元メディアに広告を出稿。
といった活用方法が例として記載されています。厨房の増設など設備投資にも補助対象が拡大されていますので飲食店やカフェ、宿泊業などを運営されている方には嬉しいですね。
補助金の公募は2023年3月10日〜スタート
2023年3月3日に2回分のスケジュールが公開されました。
申請受付は2023年3月10日(金)から開始となります。受付締切日は
第12回締切:2023年6月1日(木)終了第13回締切:2023年9月7日(木)終了第14回締切:2023年12月12日(火)終了- 第15回締切:スケジュール未発表
となっております。2024年度も引き続き補助事業が実施されることは確定しておりますので、昨年と同じようなスケジュールで進む場合は
- 第15回締切:2023年2月頃
になるのではないかと思います。
補助金の活用をご検討されている方は今から必要書類の作成や準備にとりかかりましょう。今から準備を始めれば余裕を持って申請の準備ができ、書類の完成度を高めることができるため採択率を高めることが可能です。
Brand Design TSUMIKIでは2024年度持続化補助金の【先行予約受付】を現在実施しています。採択率98%の実績を持つ専門家のサポートをご希望の方は、お早めにご相談ください。
また、小規模事業者持続化補助金については、こちらのページ(【2023年度版】会社の広告宣伝費を最大250万円補助(返済不要)してもらえる国の事業が開始)でより詳しく解説していますので、初めての方はこちらをご覧ください。
(2023年1月17日新着動画)
よくあるご質問
Q.申請書類や事業計画書の作成をサポートしてくれる機関はありますか?
A.最寄りの商工会議所で事業計画書などの作成サポートを受けることが可能です。ただし、事業計画などの書類を一通り記入した後の「添削」「アドバイス」が中心となりますので、ご自身で事業計画書などを作成することが前提となります。また、申請の手続きなどもご自身でおこなう必要がございます。
「事業計画書の作成〜申請手続きまで一緒にサポートして欲しい」「補助金に関することはプロに任せて、自分は事業に集中したい」という方は、持続化補助金の専門家による申請サポートのご活用などを検討ください。
小規模事業者持続化補助金の申請代行・サポートは誰に依頼?メリットや報酬の目安を解説
Q.これから開業予定ですが、補助金を申請できますか?
A.申請できます。ただし、補助金の申請時に「開業届の控え」を提出する必要がありますので、必ず申請期日までに開業届を最寄りの税務署に提出するようにしてください。
Q.現在HPを制作中です。このHP制作費にも補助金が出ますか?
A.補助金は出ません。採択が決まった後に実施する事業が補助金の支給対象となりますので、申請前に発生したHP制作などの費用は対象外となります。
Q.補助金の申請〜入金までのどのくらい時間がかかりますか?
A.実施される事業内容によって前後しますが、8ヶ月前後を目安に考えてください。
(例:1月締切の補助金に申請した場合)
1月:補助金の申請
↓国の審査(約2ヶ月)
3月:採択結果の公表
↓補助事業の実施(約3ヶ月)
6月:補助事業の実施報告
↓国の審査(1〜2ヶ月)
8月:口座に補助金が入金
補助金の申請サポート・ご相談
2023年度の持続化補助金を活用した広告宣伝・設備投資をご検討されている方を対象に「補助金申請サポート」を受付けております。数ある補助金の中でも小さな会社の「持続化補助金」に特化してサービスを提供しているため、過去6年間の様々なノウハウを蓄積しており、その結果2022年度にサポートさせていただいたお客様の採択率は【100%】となりました。
- 補助金を活用して集客できるチラシ・ホームページを作成したい
- 普段の業務で補助金の申請書類・事業計画を作成する時間がない
- 持続化補助金の採択実績が豊富な専門家にサポートしてもらいたい
- 制度が複雑で補助金のことが分からないので、詳しくお話が聞きたい
このようなお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひ下記のフォームからお問い合わせください。
【投稿者プロフィール】小さな会社に特化した大阪府の集客デザイナー。グラフィックデザイナー歴17年。独立して7年で約180社の広告宣伝・ブランディングに携わる。ブログとYouTubeを活用した広告費0円のネット集客が得意で、自社HPの閲覧数は50,000PV/月(一般的なHPは1,000PV程度/月)。小規模事業者持続化補助金を活用した制作実績40社以上、申請サポート実績は200社を超えている。