【2021年度】事業再構築補助金の概要&申請ポイントまとめ「補助額100万円〜6,000万円」

事業再構築補助金 情報

※2021年2月22日に情報を更新しました

小規模事業者持続化補助金を活用した小さな会社のブランディング・広告宣伝を行う
ブランディングデザイン事務所 Brand Design TSUMIKI 代表の廣里隆明です。

2020年12月15日に経済産業省より「令和2年度第3次補正予算案の事業概要」の資料が公開。2021年2月に事業概要のパンフレットが公表されましたので、そちらの情報をわかりやすく整理してお伝えさせていただきます。

補助金予算は1兆1千億円。間違いなく2021年度の目玉となる超大型補助金ですので、補助金を活用して「ポストコロナ」「ウィズコロナ」時代に合わせた事業の転換をご検討されている経営者の方はぜひ最後までご覧ください。

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは

ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための“思い切った”企業の事業再構築を支援するための国の補助金事業となります。

2020年に実施されたコロナの影響を受けた中小企業を救済するための施策「持続化給付金(株式会社:200万円 / 個人事業主:100万円)」の後を引き継ぐ形で実施されることになった、2021年の目玉となる超大型補助金です。

中小企業の新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業 種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事 業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することを目的にこの補助金が誕生しました。

何と言っても注目すべきはこの補助金の予算です。

  • 事業再構築補助金の予算:1兆1,485億円
  • 小規模事業者持続化補助金などの特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)の予算:2,300億円

と、中小企業に人気の持続化補助金(特別枠)の約5倍の予算がこの事業再構築補助金に使われています。

小規模事業者持続化補助金のように「会社の販促費だけを補助」するものではなく、建物費、建物改修費、設備費、外注費、技術導入費など幅広い経費が補助対象となるのもポイントです。

事業イメージの例として、下記のようなものが想定されています。

  1. 小売店舗による衣服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で売上が減少したことを契 機に店舗を縮小し、ネット販売事業やサブスクサービス事業に業態を転換。
  2. コロナで売上が下がった飲食店が、新たにテイクアウトやネット販売事業に業態を転換
  3. ガソリン車の部品を製造している事業者が、コロナ危機を契機に従来のサプライチェーンが 変化する可能性がある中、今後の需要拡大が見込まれるEVや蓄電池に必要な特殊部 品の製造に着手、生産に必要な専用設備を導入。
  4. 航空機部品を製造している事業者が、コロナの影響で需要が激減したため、当該事業 の圧縮・関連設備の廃棄を行い、新たな設備を導入してロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に立上げ。

活用イメージは、後ほどしっかり解説させていただきますね。

事業再構築補助金の実施例

飲食業の活用例

  • 居酒屋を経営していたところコロナの影響で売上が減少→店舗での営業を廃止。オンライン専用の弁当の宅配事業 を新たに開始(補助経費の例:店舗縮小に係る建物改修の費用、新規サービスに係る機器導入費や広告宣伝のための費用など)
  • 喫茶店経営→飲食スペースを縮小し、新 たにコーヒー豆や焼き菓子の テイクアウト販売を実施
  • 弁当販売→新規に高齢者向けの食事宅配事業を開始。地域の高齢化へのニーズに対応
  • レストラン経営→店舗の一部を改修し、新たにドライブイン形式での食事のテイクアウト販売を実施

小売業の活用例

  • 紳士服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で売上が減少→店舗での営業を縮小し、紳士服のネット販売事業やレンタル事業に業態を転換(補助経費の例:店舗縮小に係る建物改修の費用、新規オンラインサービス導入に係るシステム構築の費用など)
  • ガソリン販売→新規にフィットネスジムの運営を開始。地域の健康増進ニーズに対応

サービス業の活用例

  • 高齢者向けデイサービス事業等の介護サービスを行っていたところ、コロナの影響で利用が減少→デイサービス事業を他社に譲渡。別の企業を買収し、病院向けの給食、事務等の受託サービス事業を開始(補助経費の例:建物改修の費用、新サービス提供のための機器導入費や研修費用など)
  • ヨガ教室→室内での密を回避するため、新たにオンライン形式でのヨガ教室の運営を開始

製造業の活用例

  • 航空機部品を製造していたところ、コロナの影響で需要が減少→既存事業の一部について、関連設備の廃棄等を行い、医療機器部品製造事業を新規に立上げ(補助経費の例:事業圧縮にかかる設備撤去の費用、製造のための新規設備導入にかかる費用、新規事業に従事する従業員への教育のための研修費用など)
  • 航空機部品製造→ロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に立上げ
  • 半導体製造装置部品製造→半導体製造装置の技術を応用した洋上風力設備の部品製造を新たに開始
  • 伝統工芸品製造→貨店などでの売上が激減。ECサイト(オンライン上)での販売を開始

事業再構築補助金の公募開始時期・申請方法

  • 公募開始は2021年3月頃を予定
  • 申請方法は全て電子申請のみ

電子申請をおこなうためには「GビズIDプライム」のアカウントが必要となります。こちらのアカウント取得に2〜3週間時間がかかりますので、申請を検討されている方は今のうちにアカウントの取得申請をおこなってください。

「GビズIDプライム」の取得方法は下記の動画で解説しております。

 

事業再構築補助金の申請条件

1.売上が減っている

申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1 ~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している。

2.事業再構築に取り組む

事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行う。

3.認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

  • 事業再構築に係る事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。 補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定する。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみでOK。
  • 補助事業終了後3〜5年で付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(同上5.0%)以上増加の達成を見込む事業計画を策定する。(付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したもの)

補助金額・補助率

補助金の公募受付は1回ではなく、2021年度に複数回実施される予定となっています。

補助金額・補助率に関しては、現在4つの枠が設けられており、どの枠で応募するかによって補助金額・補助率が変わってきます。

補助額 補助率
中小企業(通常枠) 100万円以上〜6,000万円以下 2/3
中小企業(卒業枠)※1 6,000万円超〜1億円以下 2/3
中堅企業(通常枠) 100万円以上〜8,000万円以下 1/2(4,000万円超は1/3)
中堅企業(グローバルV字回復枠)※2 8,000万円超〜1億円以下 1/2

※1.中小企業(卒業枠):400社限定。

計画期間内に、1組織再編、2新規設備投資、3グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増 やし、中小企業から中堅企業へ成⻑する事業者向けの特別枠。

※2.中堅企業(グローバルV字回復枠):100社限定。以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。

  • 直前6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して、15%以上減少している中堅企業。
  • 事業終了後3〜5年で、付加価値額又は従業員一人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成すること。
  • グローバル展開を果たす事業であること。

ほとんどの企業は【通常枠】で申請することになりそうですね。

緊急事態宣言の再発令による「緊急事態宣言特別枠」が発表

緊急事態宣言で大きな影響を受けた中小企業に対し、特別処置の実施が発表されています。

  • 緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期の事業再構築が必要な中小企業等については「通常枠」で加点措置。
  • 更に、これらの事業者向けに「緊急事態宣言特別枠」を設け、補助率を引き上げ。 「特別枠」で不採択となったとしても、加点の上、通常枠で再審査。

「採択率アップ」「補助率の引き上げ」「加点の上再審査」とかなりの優遇処置となっています。

緊急事態宣言特別枠の対象となる事業者

通常枠の申請要件を満たし、かつ、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移 動の自粛等により影響を受けたことにより、 令和3年1〜3月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者

※上記の要件に合致すれば、緊急事態宣言の再発令が出ていない地域・業種も特別処置の対象となります。

1:通常枠の加点措置

審査において一定の加点措置(採択率のアップ)が実施されます。

2:補助率の引き上げ

補助率を引き上げた特別枠が設けられました。

従業員数 補助金額 補助率
5人以下 100万円〜500万円
  • 中小企業:3/4
  • 中堅企業:2/3
6〜20人 100万円〜1,000万円
21人以上 100万円〜1,500万円

「緊急事態宣言特別枠」には、採択件数に限りあり。ただし、不採択となった場合も、通常枠で再審査しますので、特別枠へ応募された方は、その他の方に比べて採択率が高くなる可能性が高いそうです。

中小企業の範囲

  • 製造業その他: 資本金3億円以下の会社 又は 従業員数300人以下の会社及び個人
  • 卸売業: 資本金1億円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人
  • 小売業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数50人以下の会社及び個人
  • サービス業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人

※大企業の子会社等の、いわゆる「みなし大企業」は支援の対象外。
※確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える場合は、中小企業ではなく、 中堅企業として支援の対象。
※企業組合、協業組合、事業協同組合を含む「中小企業等経営強化法」第2条第1項が規定する「中小企業者」や、収益事業を行う等の要 件を満たすNPO法人も支援の対象。

事業再構築補助金の補助対象経費

  • 本補助金は、基本的に設備投資を支援するものです。設備費のほか、建物の建設費、 建物改修費、撤去費、システム購入費も補助対象。
  • 新しい事業の開始に必要となる研修費、広告宣伝費・販売促進費も補助対象。

補助対象経費の例

  • 主要経費:建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費
  • 関連経費:外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)、研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等) 、リース費、クラウドサービス費、専門家経費

補助対象外の経費の例

補助対象企業の従業員の人件費、従業員の旅費、不動産、株式、公道を走る車両、汎用品(パソコン、スマートフォン、家具等)の購入費、販売する商品の原材料費、消耗品費、光熱水費、通信費など

事業再構築補助金の事業計画策定ポイント

  • 補助金の審査は、事業計画を基に実施。採択されるためには、合理的で説得力のある事業計画を策定することが必要。
  • 事業計画は、認定経営革新等支援機関と相談しつつ策定する必要がある。認定経営革新等支援機関には、事業実施段階でのアドバイスやフォローアップも期待できるそうです。

事業計画に含めるべきポイントの例

  • 現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
  • 事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)
  • 事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
  • 実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)

具体的な審査項目は3月に発表される公募要領に掲載予定。事業化に向けた計画の妥当性、 再構築の必要性、地域経済への貢献、イノベーションの促進などが審査項目となる可能性が高いです。

認定経営革新等支援機関について

  • 認定経営革新等支援機関とは、中小企業を支援できる機関として、経済産業大臣が認定した機関
  • 全国で3万以上の金融機関、支援団体、税理士、中小企業診断士等が認定を受けている
  • 中小企業庁のホームページで、認定経営革新等支援機関を検索することが可能

こちらのサイトで検索できます→(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/

よくある質問

小規模事業者や個人事業主も対象となりますか?

対象となります。

緊急事態宣言特別枠において、応募申請できる対象地域や対象業種は限定されていますか?

対象地域や対象業種に限定はありません。

緊急事態宣言特別枠の申請と同時に、通常枠でも応募申請することができますか?

同時に申請はできません。ただし、緊急事態宣言特別枠に応募申請し、不採択となった場合は、そのまま通常枠で再審査が実施されます。

売上高減少要件の「コロナ以前」とはいつを想定?「任意の3か月」は連続していなければならない?

「コロナ以前」とは、2019年又は2020年1~3月を指します。「任意の3か月」は連続している必要はありません。

売上高の減少を証明する証憑として、どのような資料を提出すれば良いですか?

申請に必要な書類については、公募要領で詳細を公表予定。コロナ以前の売上確認については確定申告書類を、申請前の直近6か月の売上確認については売上が減った月の売上台帳等を提出することが予定されています。

認定経営革新等支援機関や金融機関はどのように関与する必要がありますか?

業者の応募申請にあたって、事業計画の策定をサポート&応募申請時には認定支援機関又は金融機関が確認したことが分かる確認書の提出を求めることが予定されています。また、補助事業実施期間中には、必要に応じて新規事業の実施に対する専門的な観点からの助言やサポートを行っていただく予定です。

補助金の支払はいつ頃ですか?

原則、補助事業実施期間終了後(採択決定から1年程度経過後)に、事業者による支出経費の証憑を確認した後に支払いが実施されます。ただし、一定の条件のもとで、概算払制度を設ける予定となっています。

小規模事業者持続化補助金など他の補助事業との併用は可能ですか?

内容が異なる別の事業であれば、同じ事業者が異なる補助金を受けることは可能。ただし、同一事業で複数の国の補助金を受けることはできません。

採択の審査はどのように実施されますか?

外部有識者によって、応募申請された事業計画の内容等を審査の上、採択する事業を決定。具体的な審査項目は公募要領に掲載予定。事業化に向けた計画の妥当性、再構築の必要性、地域経済への貢献、イノベーションの促進などが審査項目となる可能性があります。

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